捻子組(ねじぐみ)
これは「捻子(ねじ)組」と呼ばれるものの、少し複雑化したものです。
ご覧のとおり全ての方向から木が通ってます。上下左右から1本で通ってます。
木の欠き方、組む順番も決まっていまして、それの全てが頭の中にイメージできてないと、これは組めません。大工は大工でも、ただ現場で働く建築現場作業員の大工なのか、職人としての大工なのか、わずかな腕の違いで差がつくと思います。
これって造れる大工さん、正直なかなかいないと思うんです。
この木組みは完成後、野鳥のエサ箱に使われました。
本当はこの捻子組はこのような場面では使わないハズです。なぜ私がここでこの造りで提供したかと申し上げますと、エサ箱なんてものは木の骨組みにペンペンと釘を打って、サッと屋根をかければ終了です。なんか・・・・・、
つまんないですよね。
弟子でも造れますよね?
このお客様は野鳥がエサ箱にやって来るのを、楽しみにしているとおっしゃっておりました。ならば見てても楽しめる造りにしないと、と思いました。
できあがったモノは単純かもしれませんが、スパイスは効いているハズです。
このエサ箱、本荘市のおばあさんのお宅で使われております。